【生前整理でやることリスト5選!】生前整理は人生の自由度を上げる
2024.10.01
- 生前整理って一体何をすればいいの?
- 生前整理をスムーズに進めるためのコツが知りたい
- 生前整理はいつから始めるべき?
こんな悩みにお答えします。
生前整理とは、自分が元気なうちに人生の終わりに備えて、財産や身の回りのものなどを整理しておくことを指します。
生前整理をすれば確実に人生の自由度が上がります。
なぜなら、生前整理をすれば所有している物が減ってスッキリとした暮らしが手に入り、将来の心配事を減らしつつ今後の人生を見つめ直すことができるから。生前整理を通じて生活コストが下がったり、転職するきっかけになったりする人も。いつか家族が遺品整理で消耗する心配も解消できます。
とはいえ、がむしゃらに生前整理をしてもいつまでも終わらなかったり、家族の負担を減らせなかったりすることも。
本記事でわかることは下記の3つです。
- 生前整理でやることリスト5選がわかる
- 生前整理をスムーズに進める5つのコツがわかる
- 生前整理を始めるタイミングがわかる
この記事は生前整理を考えている方の背中をそっと押し、前向きに取り組むきっかけとなるでしょう。
これから生前整理をする方、失敗せずに効率的に生前整理をしたい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
【生前整理でやることリスト5選!】生前整理は人生の自由度を上げる
生前整理でやることに正解はありません。
「あれもしておけばよかったな…」と後悔しないために、やることリスト5選をお伝えします。
- ①財産目録を作成する
- ②デジタルデータ・アカウントを整理する
- ③遺言書を作成する
- ④エンディングノートを作成する
- ⑤持ち物を整理して不用品を処分する
これらを実践すれば老後の不安は解消され、スッキリとした暮らしが手に入るなど、人生の自由度は上がるでしょう。
順番に解説していきます。
①財産目録を作成する
保有している財産をリストにして明確にしましょう。
あなたの死後に家族が相続財産を調査する負担を減らし、スムーズな相続手続きに役立ちます。
作成する項目は以下を参考にしてみてください。
財産の種類 | 必要な書類 |
---|---|
現金・預貯金 | 通帳 |
有価証券(株式、債券、手形など) | 報告書 |
保険証書(生命保険、損害保険など) | 保険証券 |
不動産登記簿(土地、建物など) | 登記簿謄本、固定資産税納税通知書 |
動産(車、貴金属・宝石類など | 自動車税納税証明書 |
負債(ローン、未払金、友人などからの借入金) | 残高証明書、クレジットカード明細、契約書 |
家族が見てパッとわかるように、印鑑や通帳、必要書類の保管場所も書いておきましょう。
ワンポイントアドバイス
財産を整理する良い機会ですので、不要なクレジットカードや銀行口座は解約し、下記のようなデジタル資産(財産)のID・パスワードなども整理してリスト化しましょう。
- ネット銀行口座
- ネット証券口座
- 仮想通貨
- 電子マネー
なお、借金は死後に相続人に引き継がれますので、できるだけ生前に返済するのが賢明です。
②デジタルデータ・アカウントを整理する
デジタル遺品となれば、ネット上に個人情報やプライバシーに関する情報が残り続けるリスクが発生するからです。
下記のような情報を整理し、家族がアクセスできるようにしておきましょう。
- ログイン方法(パソコン、スマホ)
- デジタルデータ(ネット上の動画・写真)
- アカウント情報(SNS、会員サイト)
- サブスクリプション契約
特に、サブスクリプション契約は死後に気づかれないまま引き落としが続く可能性がありますので、不要なサービスは生前に見直しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
電子機器を処分する際は、内蔵データを完全に消去できているか注意しましょう。
思わぬ形で個人情報が漏洩し、トラブルに巻き込まれるリスクがあるからです。
たとえば、人に見られたくないデータは事前に消去し、死後に削除してもらいたいときは家族などにID・パスワードなどを伝え、デジタル機器のロック解除方法なども伝えておくなど。
場合によってはデータを完全に消去できるツールや専門業者への依頼なども検討しましょう。
③遺言書を作成する
遺言書がなくても相続人同士が遺産分割し、遺産分割協議書を作れば問題ありません。
しかし、遺言書があれば自分の財産について明確な希望を意思表示できます。場合によっては相続トラブルを未然防止できることもあるでしょう。
以下のように、遺言書は3つの種類があります。
種類 | 作成方法 | 証人 | 保管方法 | 検認手続き |
---|---|---|---|---|
自筆証書遺言 | 自分で遺言書を書き、押印する | 不要 | 被相続人が保管 | 必要 |
公正証書遺言 | 公証役場にて被相続人が遺言内容を話し、それを公証人が記述する | 必要 | 公証役場で保管 | 不要 |
秘密証書遺言 | 署名・押印した遺言書を封筒に入れて封印し、公証役場で証明してもらう | 必要 | 被相続人が保管 | 必要 |
いずれも法的拘束力がありますので、資産について確実に引き継がせたいときなどは遺言書の作成をおすすめします。
ワンポイントアドバイス
あなたの死後に相続税が発生しそうなときは、早めの相続税対策も視野に入れましょう。
具体的には次のような方法があります。
- 生命保険に加入する
- 生前贈与をする
- 不動産を収益物件として活用する
- 死亡退職金の非課税枠を使う
- 養子縁組で基礎控除額を増やす など
いすれもあなたが亡くなってしまえば対策できませんので、必要に応じて生前整理する機会に検討してみましょう。
ただし、複雑な税金の知識が必要になりますので、積極的に税理士などの専門家の意見も取り入れることをおすすめします。
④エンディングノートを作成する
エンディングノートに法的拘束力はありませんが、家族にあなたの意思をきちんと伝えられます。
エンディングノートに書くことは、下表を参考にしてみてください。
項目 | 具体例 |
---|---|
自分の基本情報 | 氏名、生年月日、現住所、本籍地、血液型、家族構 |
財産・資産情報 | 預貯金、株式、債券、暗号資産、不動産、印鑑・通帳の保管場所 |
遺言書について | 有無、種類、保管場所 |
支払い情報 | 公共料金、サブスクリプション、ローン |
ID・パスワード情報 | SNS、パソコン、携帯電話、契約しているサービス |
医療や介護の希望 | かかりつけ医、延命措置の希望、希望する介護の内容、介護費用について、介護を受けたい場所 |
葬儀やお墓の希望 | 葬儀の規模、遺影の有無、墓石の購入有無、希望の納骨先 |
連絡先リスト | 友人、知人、親戚、仕事の関係者 |
ペットについて | ペットの名前、年齢、生年月日、利用している病院、保険の有無、手術の有無 |
家族へのメッセージ | 感謝の言葉、死後に伝えたいことなど |
決まりはありませんので、あなたなりに伝えたいことを記しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
個人情報などをたくさん記入したエンディングノートを失くす恐れがある方は、インターネット上でエンディングノートを作成できるサービスを活用しましょう。
スマホやパソコンから更新できますので、隙間時間などにサクッと更新したい方や、できるだけものを減らしたい方におすすめのサービスです。
⑤持ち物を整理して不用品を処分する
所有物の整理整頓を行いましょう。
体力・気力・決断力を使いますので、なるべく元気なうちに始めるのが理想です。
以下のように持ち物について見直し、身の回りをスッキリさせます。
- 必要なものと不必要なものに分ける
- 不必要なものは家族や友人に譲る
- 売れるものはフリマアプリやリサイクルショップで売る
- 粗大ゴミや家電リサイクル対象製品は自治体の指示に従って処分する
ただし、ジュエリーや美術品、骨董品など高価なものは相続税の対象です。価値がわからない場合は、鑑定士などに相談して価値を把握しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
次のような私的財産は残された家族が処分に困ることが多いので、エンディングノートなどを活用して具体的な処分方法を共有しておきましょう。
- 思い出の詰まった写真や動画
- 趣味のコレクション
- デジタルデータ など
たとえば、「パソコンのログイン方法は〇〇で、ファイルに入っているデータは死後にすべて削除してください」など。
具体的な指示があればあるほど、遺品整理をする家族の負担も軽減できるでしょう。
生前整理をスムーズに進める5つのコツ
「やることはわかったけど、最後までやり抜けるか不安…」という方は、次の5つのコツを実践してみましょう。
- ①計画を組んでゴールを設定する
- ②完璧主義にならない
- ③生前整理することを家族にも伝える
- ④処分に迷ったら後回しにする
- ⑤専門業者を利用する
では、ひとつずつ解説していきます。
①計画を組んでゴールを設定する
生前整理はなかなか1日では終わりませんので、ゴールを設定して計画的に進めましょう。
そうすることで挫折せずに、確実に生前整理を進められるからです。
具体的には、
- 「今日はリビングから、明日はダイニング」など、片付ける場所を決める
- 「週末の午前中は生前整理」など、作業する時間を決める
- 「今月末までに財産目録を作成する」など、ゴールを設定する
一気にやろうとせず、小さいゴールをコツコツ達成していく気持ちで取り組むとスムーズに進められますよ。
②完璧主義にならない
細かいことを気にし始めると生前整理が進まなく可能性があるからです。
うまくいかないことがあっても問題ありません。結果的に生前整理ができればOKです。やることリストを参考に、コツコツ積み上げていく気持ちで取り組みましょう。
③生前整理することを家族にも伝える
家族の理解や協力があれば、生前整理をスムーズに進められるからです。
生前整理を通して、老後や死後について家族と話し合う機会にもなります。
あなたにとって不要な物でも、家族にとっては欲しい物があるというのはよくあること。このように身の回りの整理が捗ることもあるでしょう。
④処分に迷ったら後回しにする
迷うたびに作業が進まなくなる恐れがあるからです。
以下のように分け、処分に迷うものは時間を少し空けてから考えましょう。
- 必要なもの
- 不要なもの
- 迷うもの
思い出に浸り始めると生前整理が中断しがちなので、片付ける時間と思い出に浸る時間はきっぱり分けて作業することをおすすめします。
⑤専門業者を利用する
不用品の量が多いときや効率的に不用品を処分したいときは、専門業者を活用しましょう。
費用はかかりますが、不要な家具・家電の処分・買取をまとめて依頼でき、家の中から運び出してくれるので時間や手間を大きく短縮できます。
体力的にしんどい方は思い切って検討するのも賢明でしょう。
私たちオモイデも生前整理をお手伝いさせていただいております。お住まいから近い生前整理ができる優良業者ベスト5のお見積もりを無料で提供しておりますので、お気軽にお申し付けください。
生前整理を始めるタイミングに正解はなし
生前整理は思い立ったその瞬間から始められるからです。
とはいえ、生前整理は始めるのが早ければ早いほど、家族の不安を解消して負担を軽減できます。
たとえば、急な入院や事故などで多額の入院費用が必要なときに、保険証書や預金通帳の在処がわかれば費用の捻出に家族が困ることを防げます。
また、遺言書で相続について意思表示すれば、相続トラブルの防止につながることも。
そもそも相続人にとって故人の財産を把握するのは大変な作業ですので、財産目録を作るだけでも家族の負担をかなり軽減できるでしょう。
生前整理を始めるタイミングに正解はありませんが、生前整理には時間・労力・決断力などが必要ですので、体力が衰える前に計画的に着手することをおすすめします。
まとめ【より良い人生のために生前整理を始めてみよう!】
今回は生前整理でやることについて解説しました。
生前整理を始めるタイミングに正解はないものの、早く始めるに越したことはありませんので、本記事でお伝えしたスムーズに進めるコツと合わせて実践してみてください。
本記事でお伝えした「生前整理でやることリスト5選」は以下のとおりです。
- ①財産目録を作成する
- ②デジタルデータ・アカウントを整理する
- ③遺言書を作成する
- ④エンディングノートを作成する
- ⑤持ち物を整理して不用品を処分する
生前整理は将来の不安を解消しながら、人生の自由度を上げられるとてもポジティブな活動です。
今後の生き方を見つめ直しつつ、スッキリと暮らすためにも生前整理を始めてみてはいかがでしょうか。