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【年6.8万人】孤独死した遺体の変化とは?発見後の流れや対策を徹底解説!

2024.09.25

  • 孤独死した遺体は放置されると、どのように変化するの?
  • 孤独死した遺体の発見から葬儀まではどんな流れ?
  • 大切な家族を孤独死させないための対策が知りたい

こんな悩みにお答えします。

近年、核家族化や熟年離婚の割合は年々増え、ひと昔と異なり近所付き合いも希薄になりゆく中で、年間ベースで『6.8万人』もの高齢者が孤独死しています。自宅で亡くなった人のうち、約80%が65歳以上というデータも。

参考:日本経済新聞『高齢者「孤独死」年6.8万人 警視庁で初めて推計』

「うちの父さんはしっかりしているし、1人だけど気丈にやっていけるでしょ」と思っていると、悲惨で壮絶な現場を目にすることになりかねません。

多くの場合、孤独死した遺体があった部屋は、なかなか自分たちで清掃できるレベルではなくなります。

この記事でわかることは、以下のとおりです。

  • 孤独死したときの遺体と部屋に起こる変化
  • 孤独死した遺体の発見から葬儀までの流れ
  • 特殊清掃業者に任せる5つのメリットと2つのデメリット
  • 今日からできる、孤独死に備える3つの対策
  • 孤独死にまつわるよくある質問

孤独死した遺体の実態や対策についての理解を深め、大切な家族の万一に備えておきましょう。

 

【衝撃】孤独死した遺体や現場に起きる変化とは?

衝撃的かもしれませんが、孤独死による遺体を放置すると最終的には骨だけになります。そして、遺体の変化に伴って部屋は人が住める状態ではなくなり、近隣住民への影響も出始めます。

遺体と部屋のそれぞれの変化について、深掘りして解説します。

 

【遺体の変化】腐敗した遺体は溶けて白骨化する

人間は死んだときから体内の細菌が増殖して、内臓から腐敗が進みます。そして、遺体の分解に伴う腐敗ガスや体液・血液を漏出しながら、最後は死臭に誘われて集まったハエやウジ虫などにより遺体が食べられ白骨化します。

腐敗が始まるスピードは季節によって異なり、夏場で2~3日、冬場で7~10日で進みます。

遺体が
『腐敗〜白骨化』
するまでの流れ
①死斑が現れる 死後30分程度で出始め、6〜10時間で全面に及ぶ
②死後硬直が始まる 死後3時間〜、48時間ほどで消失
③腐敗が始まる 死後硬直のピーク後
④体温が低下していく 死後2時間〜
⑤腐敗生水疱ができる
⑥腐敗ガスが発生する 死後数時間は胃腸内、死後2日以降は全身へ
⑦皮下気腫状態となる 遺体を長期間放置することで発生

具体的には、以下のような流れで遺体は白骨化します。

脂肪が多い体つきの人ほど、体液などが漏出する傾向にあり、カーペットなどがヒタヒタになることも珍しくありません。

 

【部屋の変化】隣人へ迷惑がかかるほど人が住めない状態になる

遺体の腐敗により、とても人が生活できる空間ではなくなります。

体液・血液が床や天井、壁に染み渡り、死臭に誘われたハエやウジ虫などが大量発生するからです。

遺体から出る死臭は、

・くさや

・腐ったチーズ

・生ゴミ

のような臭いがし、移りやすく強烈に鼻をつく臭いが部屋中に充満します。

その死臭に誘われて集まったハエは、遺体を食べつつ100匹以上の卵を産み付けます。1日もしないうちに幼虫が生まれますので、無限にハエとウジ虫で部屋が満たされる環境になります。

また、放置された遺体の体液や血液が階下の部屋まで漏出したり、遺体から病原菌を取り込んだハエを介して近隣住民が感染症に見舞われるなどのリスクも発生します。

 

孤独死した遺体の発見から葬儀までの流れ

孤独死した遺体を発見すると、精神的に大きなダメージを受けるとともにパニックになる人も少なくありません。

人生で何度も経験するようなことではありませんので、困ってしまわないように具体的な流れについて把握しておきましょう。

孤独死による遺体の発見から葬儀までの流れは以下のとおりです。

  • ①遺体発見・通報
  • ②警察による現場検証
  • ③警察から遺族への連絡
  • ④遺体の引き取り
  • ⑤特殊清掃業者への連絡
  • ⑥葬儀の準備

①遺体発見・通報

明らかに遺体の腐敗が進んでいるときは、警察へ通報しましょう。

なぜなら、遺体の死因が孤独死なのか犯罪によるものなのかが不明であり、検案が終わるまでは不審死として扱われるからです。遺体や周りのものには手を触れないようにしましょう。

亡くなっているかどうかわからないときは救急車を手配しましょう。駆けつけた救急隊員が生死を確認のうえ、すでに亡くなっている場合は救急隊が警察へ連絡します。

 

②警察による現場検証

孤独死の原因・経緯・事件性を確認する必要がありますので、警察によって現場検証が行われます。

犯罪が関係している可能性がある場合は、証拠を押さえるため家宅捜索などが行われます。調査結果が明らかになるまでは、たとえ家族であっても故人の家には入れません。

なお、すぐに死因や身元を特定できないときは、検死するために警察が一旦遺体を引き取ります。遺体の損傷が激しい場合は、DNA鑑定や歯の治療歴などから身元を特定します。

明らかな病死や自然死でない限り、検死が行われると考えておきましょう。

 

③警察から遺族への連絡

警察での遺体の身元確認が終われば、故人の公的書類や重要書類などを手掛かりにして、以下のように血縁関係の近い順に遺族へ連絡が入ります。

順番 対象
①配偶者
②1親 両親・子供
③2親等 祖父母・兄弟姉妹・孫
④3親等 曽祖父母・叔父叔母・甥姪・ひ孫
⑤4親 高祖父母(祖父母の祖父母)、玄孫、いとこ、大おじ、大おば(祖父母の兄弟姉妹)、姪孫(兄弟姉妹の孫)
⑥5親等 五世の祖(高祖父母の父母)、来孫(玄孫の子)、従甥・従姪(いとこの子)、いとこ違い(大おじ、大おばの子)、曾姪孫(姪孫の子)
⑦6親等 六世の祖(高祖父母の祖父母)、昆孫(玄孫の孫)、従姪孫(いとこの孫)、はとこ(大おじ、大おばの孫)、玄姪孫(姪孫の孫)

 

④遺体の引き取り

遺体を保管している場所(葬儀社の連絡先など)が伝えられ、一時的に没収されていた証拠品も返却されます。

第三者が孤独死を発見したケースでは遺体発見時の状況も説明されます。

遺体の引き取りとともに、孤独死などで遺体を検死したときは「死体検案書」を、病院などで病死した場合は「死亡診断書」を受け取りましょう。

これらの書類がないと「火葬許可証」が発行されず、火葬の手続きが進められませんので、失わないように保管しておきましょう。

なお、遺体を引き取った後の流れをスムーズに進めるコツは、警察が遺体を引き取っている間に以下のような手続きを進めておきましょう。

  • 火葬や葬儀の手続き
  • 特殊清掃業者への連絡
  • 遺品整理するための身内への連絡
  • 相続手続き など

 

⑤特殊清掃業者への連絡

孤独死した遺体の清掃は、特殊清掃業者へ依頼することをおすすめします。

特殊清掃業者に依頼する5つのメリットは後述しますが、孤独死の現場は普通の清掃では汚れや臭いが簡単には取れないうえに、感染症にかかるリスクがあるからです。

特殊な機材や薬剤を使って短時間で部屋の汚れを除去し、徹底的に消毒してもらえます。また、遺品整理をしてくれる業者も多いのが特徴です。

故人の住まいが賃貸物件の場合は、賃料がかかり続けるリスクがありますので業者を活用して早めに対処しましょう。

 

⑥葬儀の準備

孤独死した遺体を引き取った後は、すぐに現地で火葬するケースが大半です。

なぜなら、腐敗した遺体ほど衛生的なリスクが高まるからです。故人と遺族が住民票の異なるエリアで生活していた場合、公営の火葬施設は住民票のある自治体の方が火葬にかかる費用が安いという理由もあります。

火葬後は遺骨の状態で帰郷し、葬儀は一般的な方法と変わりなく行います。なお、腐敗していない遺体であれば通常の葬儀と火葬ができます。

とはいえ、必ずしも孤独死した遺体が遺族に引き取ってもらえるとは限りません。

以下のケースについて深掘りして解説します。

  • 遺体を引き取る遺族がいない場合
  • 遺体の引き取りを拒否する場合

 

遺体を引き取る遺族がいない場合

「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という法律に基づき、孤独死した現場のある自治体が火葬します。

最低限の火葬・供養となるため、葬儀は行われません。

火葬した遺体は一定期間保管された後、引き取り手のいない遺骨を合同埋葬する「無縁塚」に納骨されます。無縁塚へ納骨されると、たとえ遺族が現れても遺骨を引き取ることはできません。

火葬にかかった費用は法定相続人や扶養義務者などに請求されますが、まったく身寄りがいない場合は故人の遺産から費用を差し引き、残りの財産は国のものになります。

 

遺族が遺体の引き取りを拒否する場合

故人との関係性が良くなかったなどの理由で、遺体を引き取らない遺族もいらっしゃいます。

引き取りを拒否された遺体は、引き取る遺族がいないパターンと同じく「行旅死亡人」として扱われ、自治体が火葬して無縁塚に納骨されます。

ただし、たとえ遺体の引き取りを放棄しても相続放棄とはなりません。ですので、借金が多いなどの理由で相続放棄をする場合は、相続の事実を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し立てる必要があります。

 

特殊清掃業者に任せる5つのメリット

孤独死した遺体の中でも、腐敗した遺体があった部屋は特殊清掃業者に依頼することをおすすめします。

以下の5つのメリットがあるからです。

  • 精神的な苦痛が伴わない
  • 遺品整理もしてくれる
  • 感染症のリスクを回避できる
  • 周囲に迷惑がかからない
  • 短期間で原状回復できる

 

精神的な苦痛が伴わない

孤独死によって腐敗した遺体で汚れた部屋は、直視できないほど精神的に大きな苦痛を感じるからです。

特殊清掃業者に任せれば、部屋の鍵を渡すだけで清掃から消毒まですべて行ってもらえますので、身も心もクタクタになることから避けられるでしょう。

 

遺品整理もしてくれる

不用品や貴重品などの仕分けや、重要書類の捜索などもしてもらえるからです。

死臭が漂う孤独死した現場での遺品整理は大変な作業です。精神的な負担も軽減しつつ遺品整理ができるのでおすすめです。

 

感染症のリスクを回避できる

以下のような感染症のリスクを回避できるからです。

  • 遺体から滲み出る体液や血液からの感染症
  • ハエやゴキブリ、ネズミなどからの伝染病
  • 上記の感染症が近隣住民に広がるリスク

事実、特殊清掃員は真夏であっても以下のような対策をしています。

  • 防護服やゴーグルの着用
  • オゾン燻蒸などを使った室内の除菌
  • 体液や血液に噴射する殺菌剤

腐敗が進んだ遺体があった現場を自力で掃除するのは、かなりリスクがありますのでご注意ください。

 

周囲に迷惑がかからない

「死臭がひどいので、部屋を換気しよう!」と窓を開けたり、換気扇を回したりしてはいけません。

周囲に死臭が漏れ、近隣トラブルに発展したケースもあるからです。

特殊清掃業者に依頼すれば、以下のように周囲にも配慮できます。

  • 悪臭を漏らさずに清掃する
  • 悪臭を確実に取り除ける
  • ハエやウジ虫、ゴキブリへなどの害虫を駆除してくれる

特殊清掃業者へ依頼すれば、現場を知り尽くしたプロならではの対策で隣人トラブルもしっかり防げます。

 

短期間で原状回復できる

専門的な知識と熟練した技術により、原状回復に必要な作業をスピーディーにしてくれるからです。

孤独死によって遺体が腐敗している場合、原状回復が遅れるほど以下のようなリスクが拡大します。

  • 体液や血液の床や壁への染み込み
  • 悪臭などによる近隣トラブル
  • かかり続ける賃料
  • 害虫の大量発生

原状回復までのスピードが速いので、近隣住民への影響も抑えられます。

 

特殊清掃業者に任せる2つのデメリット

デメリットは以下の2点です。

  • まとまった費用がかかる
  • 悪徳業者が存在する

 

まとまった費用がかかる

一般的なハウスクリーニングに比べると、まとまった費用が必要になります。

作業員にかかる負担も大きく、人件費や薬剤などの費用が多くかかるからです。

とはいえ、一般的には多くの方が故人の遺産から特殊清掃費用を捻出されています。ケチって精神的に疲弊したり遠回りしたりするよりも、費用がかかっても専門家に頼る価値があると判断する傾向があります。

私たちオモイデでは特殊清掃を行える業者も無料でご案内しております。お近くのトップ5の見積もりをすぐに届けられますので、お気軽にご相談ください。

 

悪徳業者が存在する

どんな業者にも共通して言えることですが、特殊清掃を行う業者にも悪徳業者は潜んでいます。

具体的には、以下のようなトラブルが発生しています。

  • きちんと清掃されず、死臭が取れていなかった
  • 強引に契約を迫られた
  • 高額な請求をされた
  • 遺品を盗まれた
  • 態度が悪かった

悪徳業者への対策は以下の記事も参考にしてみてください。

【トラブルを事前に防ぐ!】遺品整理でやばい業者の5つの特徴と対策

 

【今日からできる】3つの対策で孤独死に備えよう!

孤独死は高齢者に限った話ではありません。

一人暮らしするすべての世代にかかわる問題ですので、以下の3つの対策を行いましょう。

  • 親族と定期的に連絡をとる
  • 周囲の人との交流をはかる
  • 訪問系サービスを利用する

きちんと対策すれば、孤独死にまつわるあらゆるリスクを軽減できますよ。

親族と定期的に連絡を取る

家族の異変にすぐに気づけるからです。

定期的に会ったり、曜日を決めて電話やメールのやり取りをしたりするなど、安否確認する機会を設けましょう。

どんなに仕事や家事・育児で忙しくても、密にコミュニケーションをとることが大切です。

 

周囲の人との交流をはかる

異変があったときに気付いてもらいやすくなるからです。

事実、孤独死は女性よりも男性の方が多いというデータがあります。その理由としては、女性の方が周囲とコミュニケーションをよくとっている傾向があるからです。

ひとりで活動しがちであれば、周囲と交われる環境を提案してあげましょう。

 

訪問系サービスを利用する

こちらも異変があったときに気付いてもらいやすいからです。

以下のようなサービスを利用すると対策できます。

  • 新聞配達サービス
  • 訪問介護サービス
  • 日用品などの宅配サービス

定期的に誰かが家に来てれくる環境を用意してあげましょう。

 

孤独死にまつわるよくある質問

孤独死した遺体にまつわるよくある質問をまとめましたので、参考にしてみてください。

 

自分たちでも特殊清掃はできますか?

孤独死した遺体の腐敗が進んでいる場合は、おすすめできません。

精神的にも肉体的にも大きな負担がかかるからです。

よくあるケースとしては、自分たちで清掃したものの死臭が消えず、結果的に特殊清掃業者に依頼するケースです。特に冬場は臭いを感じにくいので、特殊清掃は不要と判断しがちですのでご注意ください。

賃貸料金がかかり続けてしまったなど、時間も費用も余分にかかってしまわないように気をつけましょう。

 

遺体を引き取った警察に費用を支払う必要はありますか?

基本的に警察が行った対応はすべて遺族の負担になります。

一般的には下表のような費用が必要になります。

費目 費用
遺体の搬送料 10,000円〜20,000円(10㎞まで)
10㎞ごとに3,000円〜5,000円加算
※葬儀社から請求がある場合もあります
検案料 20,000円〜30,000円
行政解剖 80,000円〜120,000円
※事件性のある解剖は国が負担してくれます
遺体保管料 2,000円
死亡診断書 3,000円〜10,000円
死体検案書の発行料 30,000円〜100,000円

 

勘当などで絶縁された身内が孤独死した場合、どうやって親族に連絡が来きますか?

以下のような郵送物で知ることが多いでしょう。

  • 故人が抱えていた借金の督促状
  • 放置された不動産についての連絡
  • 税金や生活保護についての市役所からの連絡

たとえ絶縁状態であっても、相続とは無関係になるわけではありません。

ですので、相続放棄をするときは、相続の事実を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てを行いましょう。

なお、たとえ絶縁状態であったとしても、生前に相続放棄はできません。

 

まとめ【無理は禁物!孤独死による遺体の処理は特殊清掃業者がおすすめ】

今回は孤独死による遺体の変化や、遺体を発見してから葬儀までの流れについて説明しました。

人間の死はいつやってくるかわかりません。もしものときに備えて以下の流れを押さえておきましょう。

  • ①遺体発見・通報
  • ②警察による現場検証
  • ③警察から遺族への連絡
  • ④遺体の引き取り
  • ⑤特殊清掃業者への連絡
  • ⑥葬儀の準備

また、大切な家族を孤独死させないためにも、以下のような対策をしておきましょう。

  • 親族と定期的に連絡をとる
  • 周囲の人との交流をはかる
  • 訪問系サービスを利用する

想像したくもない内容だったかもしれませんが、孤独死した遺体の壮絶さや悲惨さが伝わったかと思います。程度にもよりますが、遺体があった部屋は特殊清掃業者の利用をおすすめします。