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【遺品を供養したい方必見】お焚き上げとは?5つの目的・効果や費用を徹底解説!

2024.09.19

  • お焚き上げってどうやるの?供養したい遺品がある
  • お焚き上げにはどんな効果があるの?
  • 依頼方法や費用相場についても知りたいな

こんな悩みにお答えします。

遺品整理をしているときや、遺品整理が終わった後に「故人の遺品だし、捨てると罰当たりな気がする…。きちんと処分したいな」と感じる遺品はありませんか。

遺品によって適当な処分をすると、罰当たりな行為になりますので注意が必要です。

この記事でわかることは以下のとおりです。

  • お焚き上げの基礎知識
  • お焚き上げによる5つの効果・目的
  • お焚き上げを依頼する3つの方法とメリット・デメリット
  • 方法別のお焚き上げにかかる料金相場
  • お焚き上げできる遺品とは何か
  • お焚き上げする際の3つの注意点
  • よくある質問

お焚き上げについて理解できれば故人はもちろん、仏様や神様にも失礼なく遺品供養できるスキルが身につきます。

これから遺品を供養したい方、お焚き上げについて知りたい方は最後までチェックしてみてください。

 

お焚き上げとは?知っておきたい基礎知識

お焚き上げとは、故人の思いが強かったり魂が宿っていたりする遺品や、粗末に扱えない神仏具などを、お寺・神社にて供養してもらって焼却することを指します。

基本的にお焚き上げを行うのは、『仏教』と『神道』の2つです。

なお、仏教と神道でお焚き上げについての解釈は、以下のように異なります。

【仏教】→遺品を焚き上げて、『故人に返す』儀式

【神道】→遺品を焚き上げて、火の神様の力により『天に返す』儀式

このようにどちらも火を用いて供養する点で共通しています。

 

お焚き上げの起源は1,300年前!日本古来の考え方に基づいた伝統作法

お焚き上げは平安時代に行われた、以下のような神事や宗教行事が起源とされています。

神事・行事 内容
庭燎(ていりょう) 宮中での神事の際に、場の浄化や神を招く意味を込めて焚かれた特別なかがり火
左義長(さぎちょう) 宮中の行事として、『国家安泰』を願って行われた火祭り
大柴燈護摩供(だいさいとうごまく) 外に築いた護摩の祭壇での儀式によって場を清め、仏菩薩を招いて点火し、『天下泰平』『五穀豊穣』『家内安全』などを願う仏教行事

古くから日本では『物には気持ちや魂が宿る』と言い伝えられ、火は『穢れを清めて魂を天に返す力や、神仏に祈りを届ける力がある神聖なもの』と考えられてきました。

お葬式も神式と仏式があるように、上記の神事が仏教の護摩法要と結びつき、日本古来の文化が融合した結果、お焚き上げによる供養ができました。

 

お焚き上げするタイミングに決まりはない

お焚き上げするタイミングに明確な決まりはありません。

遺品をお焚き上げするタイミングとして、

  • 四十九日法要
  • 一周忌法要
  • 三周忌法要

などを目安に行うことがよくありますが、新年の始まりや引越し時、誰かが亡くなったタイミングなどの人生の節目でも多く行われています。

なお、お焚き上げといえば小正月にあたる1月15日前後に行われる『どんど焼き』をイメージする方も多いでしょう。

これは主に正月に使用した、しめ縄や松飾を焼く伝統行事のことを指し、遺品を供養するためのお焚き上げというわけではありません。

 

お焚き上げは3種類ある

お焚き上げは下表のように3種類あります。

種類 内容
合同供養 お寺や神社にて、他の方の遺品と一緒に供養してもらう方法
個別供養 お寺や神社にて、他の方の遺品と混ぜずに個別に供養してもらう方法
現場供養 故人の住まいにて、出向いてくださったお坊さんによって供養してもらう方法

個別供養は、故人の遺品だけを供養してほしいというニーズを満たすことができます。

また、現場供養は故人の自宅で行うため、遺品が多いときや持ち運びが難しい遺品を供養してほしいというニーズを満たすことができます。

 

遺品をお焚き上げして得られる5つの目的・効果

では、お焚き上げをすることで、一体どのような効果・目的が得られるのでしょうか。

一般的には以下のような効果・目的があると言われています。

  • 目的・効果①:故人へ大切な遺品を届けられる
  • 目的・効果②:感謝の気持ちを伝えつつ遺品を手放せる
  • 目的・効果③:神仏のご神体を元の場所へお返しできる
  • 目的・効果④:悪い縁を断ち切れる
  • 目的・効果⑤:動物を供養できる

それぞれ順に解説します。

 

目的・効果①:故人へ大切な遺品を届けられる

お焚き上げには、思い出の品や愛用品などを故人に届ける目的があります。

納棺時に思い出の品や愛用品などを入れて、故人を火葬するのも同様です。

故人の元へ遺品をお返ししつつ、遺品をゴミとして捨てる罪悪感からも解放されます。

 

目的・効果②:感謝の気持ちを伝えつつ遺品を手放せる

古来から日本では物に思いや魂が宿ると考えられてきました。

お焚き上げにはこのような思いや魂を浄化・供養しつつ、感謝の気持ちを表してから手放せる効果があります。

「ありがとう」の気持ちとともに、後ろめたい気持ちを払拭しながら遺品を処分できます。

 

目的・効果③:神仏のご神体を元の場所へお返しできる

お焚き上げには以下のような物に宿された神仏の魂を、元の場所にお返しする目的があります。

  • お札
  • お守り
  • お仏像
  • 掛け軸
  • お位牌

たとえば、お仏壇を設置するときは仏様を一緒にお祀りし、『魂入れ』や『開眼供養』という儀式を行なって魂を宿しているからです。処分するときは魂抜きの閉眼供養の儀式を行い、宿していた神仏の魂をお返しする必要があります。

このようにお焚き上げをすれば、神仏のご神体を元の場所へお返しすることができます。

 

目的・効果④:悪い縁を断ち切れる

お焚き上げには悪い縁を断ち切り、浄化する効果があります。

ご自身に悪いことが起きたときに、その出来事と関連している品物をお焚き上げすれば、悪縁を断ち切ることができます。

また、以下のような遺品のお祓いもできます。

  • 不穏な空気を感じる
  • 写真に霊が写り込んでいる
  • 何かに取り憑かれているように感じる

悪い縁を断ち切ることにより、良縁が増えると言われています。

 

目的・効果⑤:動物を供養できる

商品化する過程で生じた、動物の苦しみや痛みを慰める効果があります。

以下のような動物の革・毛皮を使った遺品を供養してあげましょう。

  • 毛皮のコート
  • 毛皮のカーペット
  • 革靴
  • 動物の剥製
  • 虫の標本

お焚き上げをすれば動物へ感謝の気持ちを伝えつつ、スッキリとした気持ちで手放すことができます。

 

【こんな人にオススメ】お焚き上げの3つの依頼方法とメリット・デメリット

お焚き上げを依頼する際には、以下の3つの方法を検討しましょう。

  • 方法①:お寺・神社
  • 方法②:遺品整理業者
  • 方法③:お焚き上げの業者

お寺・神社でのお焚き上げだけでなく、近年は便利なサービスの登場によって時間や手間を短縮できるようになりました。

それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。

 

方法①:お寺・神社

一般的にお焚き上げと言えば、想像するのはお寺・神社ではないでしょうか。

以下の供養方法に対応し、『持ち込み』もしくは『郵送』で遺品をお焚き上げできます。

  • 合同供養
  • 個別供養
  • 現場供養

 

メリット・デメリット

メリット デメリット
・費用が無料の場合もあり、比較的リーズナブル

・遺品を最後まで大切に扱ってくれる安心感がある

・遺品の種類によっては引き受けてもらえない

受付期間が限られていることが多い

・忌中はお焚き上げに対応してもらえない

環境問題などを考慮し、近年はお焚き上げを控えるお寺・神社も多くなっています。

お寺・神社によってお焚き上げできる遺品の種類や供養方法が異なりますので、必ず事前に問い合わせましょう。

 

こんな人におすすめ

以下のような人におすすめの方法です。

  • 付き合いのあるお寺・神社がある
  • 遺品のお焚き上げのみを依頼したい

とはいえ、忌中期間のお焚き上げは避けた方がいいとされています。仏式の忌中期間は49日間であり、神式の忌中期間は50日間です。

どうしても忌中期間にお焚き上げをしたい場合は、親族などにお願いするようにしましょう。

 

方法②:遺品整理業者

遺品整理業者のサービスを利用する方法です。

遺品整理と遺品供養を同時に依頼できます。お寺・寺社ではお焚き上げできない遺品にも対応しており、燃やせれない遺品は供養してから自治体からの認可業者などを通じて適切に処分してもらえます。

 

メリット・デメリット

メリット デメリット
・遺品整理とまとめて依頼できる

・手間が少なく時短できる

・いつでも依頼できる

・対応可能な遺品の種類が多い

・費用が割高になる可能性がある

・信頼できる業者を探すのが大変

多くの業者が合同供養に対応しており、オプション次第では個別供養や現場供養に対応する業者もあります。寺社と提携している業者であれば、安心してお焚き上げを任せられます。

とは言っても、「悪徳業者だったらどうしよう」「信頼できる業者を見つけたい」と感じる方もいるでしょう。

そんな方は以下の記事をチェックしてみてください。

>>> 【安心感が高まる】信頼できる遺品整理業者が持つ3つの資格と許可

 

こんな人におすすめ

以下のような人におすすめの方法です。

  • 遺品整理と遺品供養を負担なく、まとめてスムーズに行いたい
  • 遺品はきちんと供養したいけど、何から手をつけていいかわからない
  • 一刻も早く遺品を処分しなければならないが、故人に失礼のないように遺品を処分したい

お焚き上げは無料なのか、オプション料金がかかるのかなど、事前にきちんと確認しておきましょう。

 

方法③:お焚き上げの業者

お焚き上げを専門に行っている業者に依頼する方法です。

遺品の大きさに応じた箱や封筒が届くので、指定された場所に返送してお焚き上げをしてもらいます。遺品の大きさによって料金は異なります。

 

メリット・デメリット

メリット デメリット
・手間が少なく時短できる

・いつでも依頼できる

・対応可能な遺品の種類が多い

・費用が割高になる可能性がある

・信頼できる業者を探すのが大変

サービスプランは豊富にありますので、遺品の大きさや個数に合わせた料金で、手間なく時短でお焚き上げすることができます。

 

こんな人におすすめ

以下のような人におすすめの方法です。

  • 近くにお焚き上げできるお寺・神社がない
  • 時間や手間をかけずにお焚き上げのみを依頼したい
  • 遺品整理は終わったけど、供養したい遺品が出てきた

人によっては、「きちんと供養せずに、メルカリなどで売ってるんじゃないの?」と感じる方もいらっしゃいます。

そのような場合は、遺品供養がきちんと行われたかどうかを確認すべく、

  • 『お焚き上げ完了届』
  • 『お焚き上げ証明書』
  • 『ご祈祷動画』

などを発行できる業者を選ぶと安心して任せられますよ。

 

【方法別】お焚き上げの料金相場と対応業者を解説

供養方法 料金相場 誰が対応しているか
合同供養 0円〜15,000円 ・お寺・神社

・遺品整理業者

・お焚き上げ業者

個別供養 20,000円〜70,000円 ・お寺・神社
現場供養 20,000円〜70,000円 ・お寺・神社

・遺品整理業者

参考 封筒サイズ 1,500円〜 ・お寺・神社

・遺品整理業者

・お焚き上げ業者

ダンボール一箱 5,000円〜10,000円
位牌・神棚・仏像など 10,000円〜50,000円

上表はあくまでも参考にしてください。というのも、お寺・神社や業者によって対応が異なるからです。

事前に供養したい遺品の種類や量を伝え、料金について確認することをお忘れなく。

 

お寺・神社へのお支払いはマナーを守ろう!

お寺・神社にお焚き上げの料金を支払うときには少し注意が必要です。

仏式と神式ではマナーが異なるからです。

お寺へ支払うときは封筒に『お布施』と書き、神社へ支払うときは『玉串料』や『初穂料』、『御焚上料』と書いた封筒にお金を入れて渡しましょう。

なお、封筒は白無地を選び、水引は要りません。決まりはありませんが、紙幣は新札を選ぶと無難です。

お焚き上げの料金が明示されていない場合は、神主や住職の方に目安の金額を確認しましょう。

 

お焚き上げできる遺品とは?

原則、次のような物以外であれば、お焚き上げは依頼できます。

  • 遺骨
  • 危険物
  • 違法物

よくお焚き上げされる遺品としては、以下のようなものがあります。

  • 写真や手紙
  • よく着ていた衣服・靴
  • 愛用していた時計・アクセサリー
  • 携帯電話や電化製品
  • 人形・ぬいぐるみ
  • お札
  • お守り
  • 仏像
  • 仏壇
  • 掛け軸
  • 位牌
  • 神棚

ほとんどの遺品がお焚き上げできるとはいえ、エンディングノートなどに「残して欲しい」「使い続けてほしい」といった意向がある場合は、その意向を尊重することが最も良い供養方法になることも覚えておきましょう。

 

お焚き上げを依頼するときの3つの注意点

お焚き上げする際の注意点やマナーについて、以下の3点をお伝えします。

  • 注意点①:お焚き上げには向かない遺品がある
  • 注意点②:遺品によっては閉眼供養が必要
  • 注意点③:宗教・宗派は合わせる

「そんな常識も知らないの?」とならないように、すべてチェックしておきましょう。

 

注意点①:お焚き上げには向かない遺品がある

故人の思い出の品であればなんでもお焚き上げできるわけではありません。

素材によってはお焚き上げすることが法令違反になったり、環境を汚したりするからです。

お焚き上げできない遺品を深掘りすると、

  • 家電リサイクル法の対象製品(テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機)
  • パソコンなどの精密機器
  • ビニール製品
  • プラスチック製品
  • ガラス製品
  • 危険物(有害物質が発生する物や引火性のある物)
  • 遺骨

お焚き上げできる遺品の種類はお寺・神社や業者によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。

 

注意点②:遺品によっては閉眼供養が必要

開眼供養(魂入れ)したものは、基本的に閉眼供養する必要があります。

なぜなら、魂が宿っている状態でお焚き上げすることは罰当たりだからです。

以下のようなものは、お焚き上げをする前に必ず閉眼供養をしましょう。

  • 仏像
  • 仏壇
  • 掛け軸
  • 位牌
  • 神棚

 

注意点③:宗教・宗派は合わせる

故人の宗教・宗派が異なる遺品を、他の宗教・宗派の施設に持ち込むのは控えましょう。

宗教・宗派によって死生観や死者の魂のあり方への考え方が異なるからです。

宗教・宗派をまたいで遺品の供養を依頼するときは、実際にお寺・神社や教会の人に相談するようにしましょう。

 

よくある質問

ペットの遺品はお焚き上げできますか?

本記事で紹介した依頼方法のすべてでお焚き上げが可能です。ペット専用のお焚き上げサービスを提供する業者もあります。

 

お焚き上げの費用は葬式費用として相続財産から控除できますか?

お寺・神社へ渡した『お布施』や『玉串料』などは、葬式費用として控除できます。

領収証などがない場合は、以下の情報を記したメモを残しておきましょう。

  • 日付
  • 支払先
  • 金額
  • 目的・名目(「お布施として」など)

 

自分で遺品供養する方法はありますか?

ご自身で遺品を供養するには、自宅でお焚き上げする方法と、塩で清めてから処分する方法の2つがあります。

感謝の気持ちを伝えつつ、丁寧に塩でお清めをすれば、ご自身でも遺品を供養できます。

 

自宅でお焚き上げをする方法

以下の手順を参考にしてみてください。

  • ステップ①:白い紙か布の上に遺品を置く
  • ステップ②:遺品に手を合わせて感謝の気持ちを伝える
  • ステップ③:お清めの塩をまく
  • ステップ④:陶器などの耐熱性のあるお皿に乗せて焼却する

ただし、近隣への迷惑や火事のリスクには十分に注意してください。また、地域のマナーやルールを確認してから実施しましょう。

 

塩で清めてから処分する方法

手順は以下のとおりです。

  • ステップ①~③:自宅でお焚き上げをする方法と同じ
  • ステップ④:そのまま白い紙か布に包み、袋に入れて一般ゴミとして処分する

他のゴミや不用品と一緒に捨てるのはNGです。遺品単体で袋に入れて、分けた状態で手放しましょう。

 

まとめ【お焚き上げを理解して適切に遺品を供養しよう!】

今回はお焚き上げについて、網羅的に解説しました。

本記事をおさらいすると、お焚き上げには多くの効果・目的があります。

  • 目的・効果①:故人へ大切な遺品を届けられる
  • 目的・効果②:感謝の気持ちを伝えつつ遺品を手放せる
  • 目的・効果③:神仏のご神体を元の場所へお返しできる
  • 目的・効果④:悪い縁を断ち切れる
  • 目的・効果⑤:動物を供養できる

また、下表のようにお焚き上げには供養方法や依頼先が複数ありますので、あなたの現状や遺品の種類、予算に合わせた方法を検討しましょう。

供養方法 料金相場 誰が対応しているか
合同供養 0円〜15,000円 ・お寺・神社

・遺品整理業者

・お焚き上げ業者

個別供養 20,000円〜70,000円 ・お寺・神社
現場供養 20,000円〜70,000円 ・お寺・神社

・遺品整理業者

参考 封筒サイズ 1,500円〜 ・お寺・神社

・遺品整理業者

・お焚き上げ業者

ダンボール一箱 5,000円〜10,000円
位牌・神棚・仏像など 10,000円〜50,000円

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本記事が適切な遺品供養の一助になれば幸いです。