遺品整理費用は誰が払う?―遺品整理費用の大半を占める内訳も徹底解説―
2023.12.08
遺品整理をする際に「誰が遺品整理費用を払うのか」「どんな費用がかかるのか」という悩みを持っている方もいるのではないでしょうか。
遺品整理費用は一般的に相続人が支払うケースが多く、家の間取りや遺品の量によって遺品整理費用が大きく変動します。
そのため、家の間取りなどによっては人件費なども含めて20万円以上かかってしまうこともあります。
「こんなはずではなかった」というトラブルを避けるためにも、今回は遺品整理にかかる費用の内訳などを解説していきます。
遺品整理の費用を払うのは誰なのか
遺品整理の費用は通常、故人の遺産を相続する相続人が支払うことになります。相続人が複数いる場合は、各相続人の相続割合に応じて分担されることが一般的です。
遺産相続の割合は、遺産相続の際に決定されることが多く、相続人間の合意に基づいて負担額が決められます。
特に注意が必要なのは、故人が賃貸物件で一人暮らしをしていた場合です。
孤独死のような状況であれば、貸主から原状回復費用や損害賠償の請求を受ける可能性があります。
このような費用は、故人の遺産から支払われることになるため、相続人は遺産の管理に注意が必要です。
故人の負債額が多いと相続放棄も検討できる
遺品整理の費用で故人の負債が多額である場合、相続人は相続放棄を選択することができます。
財産放棄は、家庭裁判所に相続権の放棄を申請することで行え、故人の借金を相続人が肩代わりする必要性を免れるメリットがあります。
ただし、相続放棄を検討する場合は、相続の発生を知ってから3ヶ月以内に申請することが必要です。
相続放棄を行った場合、相続放棄した財産に不動産が含まれると特定の管理責任が発生します。
また、民法940条1項によって相続放棄した人は、次の相続人に不動産が引き継がれるまで不動産を自己の財産として管理する責任があります。
これには、不動産のメンテナンスや掃除、必要に応じたリフォームなどが含まれ資産価値を保持することも必要です。
相続放棄をする場合は、きちんと状況を把握した上で選択していきましょう。
相続放棄を選択できなくなるケース
負債額が大きいと相続放棄を行うことができます。
しかし、故人の財産からの支払い手続きや遺品の売却を検討している場合は、相続放棄ができなくなる可能性があります。
具体的には、故人の財産を使用して支払いを行うと、これが相続を承認したとみなされることがあります。
これは、遺品整理の費用を含むあらゆる種類の支払いに適用される可能性があるため、相続放棄を検討している場合は注意が必要です。
また、遺品整理の過程で遺品を売却する行為も、相続放棄の可否に影響を及ぼすことがあります。
特に価値のある遺品、例えば貴金属や家財道具を売却してしまうと相続放棄ができなくなってしまいます。
遺品整理業者の費用は、原則として相続人が負担します。
そのため、故人のプラス・マイナスの財産をしっかりと把握してから検討することがおすすめです。
遺品整理は補助金や助成金は受けられますか?
遺品整理でかかってしまった費用は、補助金や助成金の制度を利用することができません。
ただ、空き家の片付けに関する補助金制度を間接的に利用することができます。この制度は、空き家の清掃や家財撤去の際に一定の金額が行政から支給されるものであり、利用には対象物件が一定期間空き家であることが必要です。
そのため、遺品整理の開始時に直接適用されるわけではなく、条件や手続きについては各自治体に確認をしておきましょう。
また、相続人が複数いる場合の遺品整理費用は各相続人が分担します。
これは、遺品整理に限らず、債務の返済、税金の申告と支払い、不動産の売却や解体工事費用など、相続に伴う様々な費用にも適用されます。
しっかりと遺産の金額を把握して、相続人と話し合うことも検討しておきましょう。
遺品整理でかかる費用の内訳は?
遺品整理でお金がかかることを知っている人は多いですが、どのような内訳なのか把握していない方もいるのではないでしょうか。
内訳を把握していないと「こんなに金額がいくなんて」と後悔してしまうことがあります。
そこで、ここからは遺品整理で必ずかかる費用の内訳についてご紹介していきます。
遺品整理でかかる費用:人件費
遺品整理費用の大部分は人件費であり、その金額は作業に必要な人数と時間によって異なります。
家財や遺品の量が多い場合では、それに応じてより多くの作業員と時間が必要です。
例えば、2DKや2LDKの住宅では平均して2~6名の作業員が2~8時間かけて作業を行います。
一方で、4LDK以上の大きな住宅や一軒家(30坪)の場合、作業には4~10名の作業員が6~15時間、または1~2日を要することがあります。
人件費の相場は、1名1時間あたり平均3,000円であり、5名の作業員が10時間作業した場合、人件費は合計で15万円になります。
遺品整理の際には、この人件費を含む費用の全体的な見積もりを把握しながら、適切な予算計画を立てることが大切です。
遺品整理でかかる費用:家財処分費
遺品整理費用で2番目に考慮しておきたいのは、家財処分費です。
不要となった家財は清掃工場に持ち込まれたり、専門の処分業者に引き渡されたりして処分されます。
特に粗大ゴミやリサイクル家電などの処分には、通常よりも多めの費用がかかることがあります。
また、階段料金や家具の解体費用など、特定の作業によって追加で費用が発生する場合もあるので注意が必要です。
遺品整理業者を選ぶ際には、これらの費用がどのように計算されるかを事前に確認しながら費用の見積もりを把握しておきましょう。
遺品整理でかかる費用:特殊清掃
特殊清掃は、一人暮らしの高齢者が孤独死などで亡くなった場合に必要となることが多い遺品整理費用です。
特殊清掃では、汚染箇所の除去、消臭・脱臭処理、除菌処理などを行なっていきます。
一般的に、孤独死した人の約3割は15日以上経過してから発見されるため、特殊清掃の可能性も事前に考えておきましょう。
特殊清掃の費用は、状況によって大きく異なり、5万円から50万円の範囲で変動します。
また、死後の経過日数や死亡場所(例えば寝室や風呂場など)によっても費用が変わります。
一般的な各種特殊清掃サービスの平均費用は以下の通りです。
- 汚染箇所の除去:約2万円~25万円
- 害虫駆除:約2万円~15万円
- 消臭・消毒:約2万円~15万円
ワンルームの場合の平均費用は、およそ6万円から10万円程度です。
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遺品整理費用は、相続人が支払う形になります。
ただ「遺品を売るつもりがない」「負債が大きすぎる」という場合のみ、相続放棄という形を取ることが可能です。
また、遺品整理でかかる人件費などを把握しておくことで、遺産を買い取っても遺品整理費用を抑えることができます。
しかし、選ぶ遺品整理業者を間違えてしまうと多額な費用がかかってしまうこともあります。
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